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ノートパソコンで小規模ビジネス向けローンの申し込みを行っている女性。

クレームは宝の山?トラブルを未然に防ぐクレーム対応方法

お客様からのクレームは、あなたのビジネスにとって最悪のピンチにも最高のチャンスにもなります。

クレーム対応は時間を要したりストレスを感じたりとあまり楽しいものではありませんが、お客様の率直な声をきける貴重な機会です。そこにはあなたのお店の改善点に気づくヒントが隠れているし、うまく問題を解決出来れば好印象を残してお客様をファンになってもらうきっかけにもなります。

また、苦情から浮き彫りになった問題を根本から解消することにより、他のお客様が同じ経験をする事を未然に防ぐこともできます。なにかと敬遠されがちなクレームですが、実際にはお客様との間で最も価値のあるフィードバックループのひとつなのです。

とはいえ、クレームの数自体を減らす努力を怠らないことも大切です。クレーム対応ばかりに工数をとられていては、自社の成長につながるもっと大きな課題に集中する時間を確保できないからです。この記事では、クレームを未然に防ぐためのチェックポイントと、それでも発生してしまうクレームへの対処法をまとめました。

クレーム対応:なぜお客様からのクレームに対応することが重要なのか

カスタマーサポートにおいて大切なのは、常に正しいことをすることではなく、常に正しいことをしようとする姿勢を示すことです。「Service Recovery Paradox※」は、このことを示しています。効果的に(サービス提供の)ミスから挽回することで、お客様との間に本来よりも高い満足・ロイヤリティを築くことができるという証拠があります。

※)日本では明確に概念化されていない。苦情処理(対応)と再購入決定率の相関関係を計量化した「グッドマンの法則」に一番近いコンセプト。

例)第1の法則「不満を持った顧客のうち、苦情を申し立て、その解決に満足した顧客の当該商品サービスの再入決定率は、不満を持ちながら苦情を申し立てない顧客のそれに比べて高い」

お客様からの高評価(レビューや口コミ等)は、発生したトラブルをお客様の満足いく形で解決できるかどうかで大きく左右されるのです。

よくあるクレームのパターンとそれぞれに対する対処方法

ECビジネスにおいて、お客様がストレスを感じやすいシナリオは比較的に普遍的で、その中でも①配送関連のトラブル、②商品の欠品、③商品の不正確な表現、④ウェブサイトの使い勝手などクレームに発展しやすいことが分かっています。

それはつまり、これらの問題に関しては先回りしてトラブルの発生を防げることを意味しています。ここからは、それぞれのパターン別に、クレームの芽を摘み取る方法と、万が一クレームが発生した場合の対処法をご案内します。

1. 配送トラブル

「私の頼んだモノはどこ?」注文した商品がどこにあるか分からないとお客様は不満や不安を感じ始めます。それがクリスマス等のホリデーシーズンであればなおさらです。こうした類の不満を抱かせないためには、注文状況や発送時期を「見える化」する事が大切です。

クレーム回避のために

◆まずはここから

お客様が購入した商品を追跡できるようにしましょう。あなたが注文を処理する際に追跡番号を紐づければ、お客様は荷物の発送後に各自で進捗状況を確認することができます。

また、それにプラスして、配送にどれくらいの日数がかかるかの目安を提示することも大切ですが、この情報はチェックアウトの段階であなたが提供している配送オプションの標準的なリードタイムを明記することで対応可能です。

配送状況の詳細情報をお客様提供するために、ECサイトに注文状況ぺージを導入することも検討しましょう。

◆その他チェックポイント

注文した商品が予定通りに届かないこともお客様に不満を抱かせます。通常より配送に時間がかかる場合は、到着予定日が後ろ倒しされればされただけ問い合わせが増えます。配達遅延が見込まれる場合は、ウェブサイトのお知らせを記載する等、タイムリーに情報を提供できる仕組みをつくりましょう。

また、配送中の紛失といった不測の事態に備えて、緊急時の対応策もあらかじめ用意しておきましょう。

カスタマーサービスとは、常に正しいことをすることではなく、常に正しいことをしようとする姿勢を持つことです。

それでもトラブルが発生した場合

紛失等の配達事故が発生した場合は、すぐにお客様と連絡をとり、対応方法(返金もしくは再送)を提案してください。再送をご希望された場合は、速達など一番速い配達手段を利用しましょう。

また、このような状況下ではお客様の気持ちにしっかりと寄り添うことが大切なので、下記も意識して対応にあたりましょう。

  • お客様の怒りを受け止め、共感する
    (例)これがどれだけ腹立たしいことか理解しているつもりです。自分に置き換えたらお客様と同じ気持ちになります。

  • お客さまに感謝の気持ちを示す
    (例)お客様には本当に感謝しており、解決に向けて全力を尽くしています。

2. 商品の欠品

ECサイトを見ていたお客様が、ご両親へのクリスマスプレゼントに最適な商品を見つけたようです。運のいいことにタイムセール中でとてもお買い得なので購入を決意したのですが、クレジットカート情報を入力している最中に商品が売り切れてしまいました。在庫に問題があると、せっかく興味をもってくれたお客様の購買意欲をそいでしまいます。こうした状況に陥らないためにも商品の需要を予測して備えておくことが大切となります。

クレーム回避のために

◆まずはここから

需要予測に踏み込む前に、まずはあなたが効果的な在庫管理システムを持ちあわせているかを確認してください。在庫管理とは、すべての在庫をカタログ化し、商品のストック状況を随時確認できるようにするプロセスのことです。十分な量の在庫があるかを正確に把握できることが、この後の取り組みを活かす大前提となります。

在庫管理がうまく機能していることが確認できたら、売上の傾向を整理してみましょう。年単位で販売量の変動を追跡・記録することが大切で、この情報はShopifyの販売レポートからも抽出できます。

さかのぼれる限りのデータをかき集めたら、次のような質問をしてみてください。

  • 繁忙期・閑散期等の傾向はあるか?
  • 売上のピーク月はいつ?
    ‐祝日やイベント(母の日、バレンタイン、クリスマス等)に直接紐づく?
    ‐実施したプロモーションによるスパイク?
    ‐イベントと関連プロモの相乗効果による販売増?
  • 新製品のリリースはお客様の購買意欲を刺激する?

上記問いへの答えは、1年のうちショップへのトラフィックが多い時期を把握することに役立つはずです。これらの時期は、商品が通常より早く売り切れることが予想されます。

トラフィック分析ができたら、商品ごとの売れ行きに注目してください。どの商品がどれくらいの速さで売れたのか、ベストセラーは何かを考えてみましょう。そうすれば、今年の繁忙期に売上が期待できそうな商品が見えてくるはずです。

安定した人気をほこる定番品や流行りの商品などは、品切れにならないように在庫を補充しておきましょう。また、積極的なマーケティング活動でお客様の期待が高まっている新製品などは、リリース時に通常よりも多めに仕入れをおこなうとよいでしょう。

◆その他チェックポイント

売上トレンドに応じた在庫調整を行っていても、時には欠品は避けられません。ウェブサイトにFAQページを追加し、販売している商品が在庫切れとなった場合にどうなるのか、あらかじめ明記しておきましょう。

また、売り切れてしまった商品を補充できたときに、お客様に再入荷の通知を送ることも有効な手段です。Shopify App StoreのBack in Stockではこのプロセスを自動化することができるので、欲しい商品が入荷したらフォローアップしてくれるということがわかり、購入を促進できます。

<具体例>

衣料品メーカーのManitobah Mukluks社では、完売した商品の下に、買い物客がEメールを入力できる「再入荷通知」ボックスを用意しています。また、お客様が質問をしたい場合には、ライブサポートにチャットで問い合わせることもできます。

これとは全く逆のアプローチをとることも可能です。特に期待度の高い商品については、販売期間を限定して必要な在庫量をお客様に確定してもらう、受注生産型の対応方法もあります。

サンフランシスコを拠点とするストリートアーティストのFnnchは、スタジオで制作した作品のほとんどが2分以内に完売してしまいます。そこで彼は、手軽な価格帯のプリントシリーズでは、1時間限定で購入できるようにしました。その時間内に注文を受けた数だけ作品を制作することで、お客様の需要に応える選択をしたのです。

カスタマーサポートでは、喜びを提供するより、不快に感じるサプライズを減らすことの方が多くの価値を生み出すことができます。

それでもトラブルが発生した場合

お客様が一番心配しているのは、その商品が二度と入荷しないのではないかということです。問い合わせを受けた場合は、その商品がいつ(どのように)再入荷されるのかの詳細を、お客様に伝えましょう。時間がかかりそうだったり、再入荷しないことが確定している場合はその旨を連絡するとともに、お客様が好みそうな類似品を代替案としてお勧めしましょう。Shopify App Storeの「Back in Stock」アプリで自動化するのも良いでしょう。

3. 商品の不正確な説明

「届いた商品の色が思っていたモノと違う」経験をあなたもした事がありませんか?もし記念日用のプレゼントとして注文していた場合、お客様の受けるダメージは計り知れません。こうしたイメージのギャップを埋めるためには、商品の説明が正確である事が極めて重要です。

クレーム回避のために

◆まずはここから

お客様は分かりやすくて正確な商品の説明を求めています。まずは、あなたが取り扱っているすべての商品の再点検を行いましょう。商品の特徴を的確に表現できているか、寸法・重さ・素材・手触りなどの詳細が明記されているかが主なチェックポイントです。情報不足と感じたり、過去に混乱を招いた表現が見つかった場合などは、この時点で商品説明を更新・修正は修正しましょう。

尚、オンラインショッピングにおいては、写真が鮮明である事も重要です。本当の色がわかるように、ライティングにもこだわったクオリティの高い商品写真を提供しましょう。

<具体例>

サステイナブルなものづくりを続けるスニーカーブランドのAllbirdsでは、靴を購入するお客様のために、文字・画像ともに膨大な量の情報を提供しています。商品の写真は様々なアングル・環境下で撮影していて、お客様に色味を正確に伝える工夫をしています。

ベストセラー商品には、モデルが靴を履いて歩いているビデオも掲載されており、着用した際の印象をお客さまに伝えています。また、それぞれのシューズの特徴や、中敷きの様子なども紹介しています。


Allbirdsでは、実際に購入したお客様からのフィードバックを商品説明の補足に活用する工夫も行っています。各レビューセクションの上部には、お客様が靴のサイズを大きいと感じたか、小さいと感じたかといったフィット感をスライド式で表示しています。(英語サイト)

◆その他チェックポイント

もしリソースに余裕があれば、ライブチャットのオプションを追加して、購入を躊躇しているお客様の懸念事項(サイズ・フィット感、色、生地など)をその場で解消できる仕組みを導入しましょう。

<具体例>

トロントを拠点とするアパレル企業Peace Collectiveは、商品の特徴がひと目でわかるよう説明は必要最小限にとどめていますが、ライブチャットでお客様が気軽に問い合わせをできる環境を提供しています。


その他にも、インスタグラムのアプリと連携して,ショップを利用してくれたお客様がどのように商品を着こなしたかを他のお客様に共有することもできます。このアプリでは自然光の下で撮影されている写真が多いので、購入を検討しているお客様が着用イメージを膨らませるのに極めて実用的な方法となります。

尚、こうしたソーシャルメディアをご自分でのぞいてみることもおすすめします。お客様はあなたの製品をどのように表現していますか?製品のどこが気に入っているようですか?どのような使い方をしていますか?お客様のつぶやきから、商品説明をブラッシュアップするヒントが見つかるかもしれません。

お客様からのご意見は、その場しのぎの対応ではなく、将来の問題を未然に防ぐための学習材料となります。

それでもトラブルが発生した場合

お客様から「商品がネット上のイメージと違う」といったクレームがあった場合、一秒でもはやく解決策を提示することが賢明です。お客様が具体的に何を求めていたのかをすばやく整理し、手間のかからない返品もしくは交換方法を提案してください。

一連のやり取りの中で、商品写真・説明を分かりやすくするためにはどうすればよいか、お客様にアドバイスを求めることも忘れないでください。このアクションにより、お客様の意見があなたにとっていかに大切かを示すだけでなく、他のお客様が今後イメージ通りの買い物ができるための改善ポイントを吸い上げることができます。

4. ウェブサイトの使い勝手

お客様は、オンラインでの買い物体験がスムーズで簡単であることを望んでいます。あなたのショップを閲覧中にお客様が不快な思いをしないよう、Webユーザビリティを意識してサイトを構築しましょう。

クレーム回避のために

◆まずはここから

ウェブサイトは、お客様が求めるものを見つけやすいレイアウト・設計でなければいけません。「インターネットを使い慣れていない買い物客でも操作しやすいか」、「情報は読みやすいか・きれいに表示されているか」、「アクセシビリティは確保できているか」などの質問をしながら、あなたのサイトを点検してみましょう。

Shopifyのツールを活用してできる改善もいくつかあります。

  • チェックアウトプロセスの簡素化
    Shopify CheckoutShop Payを使って、チェックアウトフローの有効性と効率性を高めましょう。Shop Payは、チェックアウトプロセスのスピードアップに役立ちます(正確には4倍)。Google PayやAmazonPayなどの決済サービスプロバイダーよりも、Shop Payを使用している店舗では、より多くのお客様がチェックアウトを完了することがわかりました。
  • サイト表示の高速化
    コンテンツの表示が遅いとサイト訪問を諦めるお客様が増えてしまいます。Shopifyのオンラインストアの速度レポートを活用して、あなたのショップのロードタイムをチェックしましょう。そしてインターネットの速度が遅いお客様に対してもスムーズにサイトが表示されるよう、コンテンツの最適化を行いましょう。
  • モバイル対応(レスポンシブデザイン対応)
    モバイル端末からお買い物を楽しむお客様が増えているので、デバイスに依存しないサイトを持つことが必須となってきました。Shopifyではすべてのストアテーマでモバイルフレンドリーバージョンが提供しています。積極的に活用してモバイル対応(レスポンシブデザイン対応)済のサイトを構築してください。

ジェンダーニュートラルファッションのブランドであるKirrin Finchのウェブサイトはとてもよいモデルです。洗練された無駄のないデザインや包括的なFAQセクションに加え、どのページからもライブチャットを開始できるようにサイトを構築しており、お客様の買い物体験を全力でサポートする姿勢が明確に打ち出されています。

その他チェックポイント

サイトの構築後は,あなたの友人やチームメンバーにユーザビリティチェックをお願いしましょう。その際、すべてのリンクをクリックしてもらい、リンク先のページが表示されていることを確認してもらいましょう。また、誤字脱字をチェックしたり、より分かりやすくするための提案をしてもらうこともできます。

もし、あなたのウェブサイトの基本的な機能に問題があったり、リンクをクリックしたときにエラーメッセージが表示される場合は、いつでもShopifyのカスタマーサポートに連絡してください

それでもトラブルが発生した場合

緊急の場合は、トラブルが解決するまで専任リソースを確保・待機させてお客様をサポートしてください。対応が早ければ早いほど、販売に結びつく可能性が高くなります。

ここで発生するトラブルから得られるフィードバックは、長期的なユーザビリティ向上にとって極めて重要です。お客様はあなたのウェブサイトを毎日利用しているので、常にあなたのためにサイトチェックを行ってくれていることになります。ひとりのお客様が異変を察知してサポートを求めてきた場合、他にも同じ問題を経験しているお客様がいることを肝に銘じてスピーディに対応しましょう。

宝の山?クレームをユーザー体験の向上に役立てる方法

お客様からのクレームは避けられないものですが、建設的なアイデアや提案を得るための素晴らしい機会でもあります。トラブルが解決に至ったら、お客様にフォローアップメールを送ってフィードバックを求めましょう。そして、お客様のコメントを参考にして、お店とカスタマーサポートの両方の質を向上させましょう。

お客様には、サービスデスクとのやり取りに関するフィードバックを求めることもできますが、お店全体を改善するための意見を同時に求めることも必要です。

無個性なアンケートに誘導せず、お客様に個別に意見を求めている点に注目してください。可能であれば、お客様と直接やり取りした担当者がメールを送付するようにしましょう。

お客様からのコメントが集まり始めたら,共通する特徴がないか観察してみましょう。こうした分析は店舗の改善にダイレクトにつながりますし、時間とともに蓄積されたフィードバックは、似たようなトラブルの発生を未然に防ぐためのチェックリストとなります。

再現性の高そうなトラブルに対して早い段階で原因の追及を行い、根本的な解決策を導きだすことは、同類のクレームを未然に防ぐことにつながります。その結果、あなたは貴重な時間とエネルギーを節約するだけでなく、お客様の買い物体験全般を向上させることができます。そして解放されたリソースをより生産的なサポート活動にあてがうことができるようになります。


原文:Alexa Collins 原文:坂本真紀

よくある質問

クレームに対応することは、なぜ重要なのですか

「Service Recovery Paradox」によると、効果的にミスから挽回することで、お客様との間に本来よりも高い満足・ロイヤリティを築くことができるという証拠があります。

ネットショップでよくあるクレームのパターンは?

主に①配送関連のトラブル、②商品の欠品、③商品の不正確な表現、④ウェブサイトの使い勝手がクレームに発展しやすいことがわかっています。

ネットショップでお客様アンケートをとるメリットは?

再現性の高そうなトラブルに対して早い段階で原因の追及を行い、根本的な解決策を導きだすことは、同類のクレームを未然に防ぐことにつながるからです。

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